実施報告|障がい者サッカー体験授業

2021年7月に鳥取県内の小学校にて「障がい者サッカー紹介体験教室」を実施しました。
この授業は本協会の技術委員会普及部会が、JFA(公益財団法人日本サッカー協会)のグラスルーツ宣言・推進活動のもと、県内においても概要の紹介や体験を通じて障がい者サッカーについて広く知ってもらうことや、共生社会実現に向けた一助となることを目的に実施しています。このような授業を実施するのは今回で2回目となります。

 この日は小学4年生約40名を対象に、7つの障がい者サッカーの紹介や、ブラインドサッカーの実技体験を行いました。講師から、アニメーションや動画、クイズ等を用いて「7つの障がい者サッカー」の概要や魅力を伝え、実技体験ではアイマスクを着用した視覚障がいの体験を行いました。

児童たちは、視覚障がい者の立場、サポートをする立場、周りで支援する立場などを、積極的に体験していました。
授業の最後は、鈴入りボールを使ってブラインドサッカー体験を行いました。アイマスクをつけた児童が、数メートル先の三角コーンに向かってボールをキックする体験です。仲間からの声掛けやサポートを受けながら挑戦し、コーンに当たったときにはグループで喜んでいた姿が印象的でした。

障がい者サッカーの紹介と体験を通して「いつ自分自身も障がい者となるかわからないからこそ、今見えている人ができる限りの手助けをしてあげることが大切。いつも自分ごととして感じ、気づくだけではなく行動もし、最高のチームワークで生活をしていってほしい」と共生社会の大切さを伝えていました。

|児童の感想


● 私は、ブラインドサッカーのボールや仕組みなどにすごく興味があったので体験ができて楽しかったです。特に、アイマスクをすれば、ふつうの人でも体験ができ、「誰でも楽しめるスポーツ」というところが一番心に残りました。また、「私たちは見えるから、聞こえるから、話せるからこそ、困っている人たちを助けたり、自分たちにできることをしよう」という言葉をいつもの生活に心がけたいと思いました。

● 私は、この体験をして目に障がいを持った人の気持ちがわかりました。私が目隠しをして歩いている時、友達のサポートがあったから歩けたように、障がいをもった人も盲導犬や誰かからのサポートがないと生活しずらいということがわかりました。もし、誰かが困っていたら、大丈夫かな、助けたほうがいいかなと思うだけではなく、それを行動にしていこうと思いました。私たちもいつ視力を失うかわかりません。その時は、お互いが助けあいの生活をしていこうと思いました。

● 私は、この学習で2つのわかったことがあります。1つ目は仲間のチームワークがあればどんなことも乗り越えられること、2つ目はサッカーは障がい者も楽しくできることがわかりました。特に、サッカーはチームワークが大事だなと思いました。そして、私は目の見えない人と実際にブラインドサッカーをしてみたいと思いました。障がい者サッカーについて、詳しく教えていただきありがとうございました。

● ぼくは、サッカーはどんな障がいがあろうと関係なく全国のみんなが楽しめるスポーツで素晴らしいと思いました。音がでるサッカーボールがあることがわかったし、アンプティサッカーという切断障がいのサッカー選手も、すごい速さで移動しいてすごいと思いました。また、ブラインドサッカーはある程度は耳が良くないとできないと思うけど、ゴールや場所があんなにわかるのはすごいと思いました。

 

|先生の感想


 総合的な学習の「だれもが住みよい町に」というテーマで、子どもとたちは自分や身の回りの生活を見つめて、自分にできることを考える学習を行ってきました。
 今回の体験授業を通じ、障がいのある方や様々な立場の人に対する意識を見直し、まわりの人と助け合う生き方をしたいという考えをもつようになりました。楽しく学べる授業をありがとうございました。

 


このような授業は、障がい者サッカーを広く知ってもらうだけではなく、共生社会の実現へ向けた活動としても行っています。
学校や企業研修等でご要望の団体様はこちらのお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。